光回線 / GUIDE

光回線の引越しは「移転」と「解約→新規」どっちが得?費用シミュレーションで分岐点を解説

引越しで光回線をどうするか迷ったら、比べるのは「移転費用」と「解約費用から新規特典を引いた額」の2つです。本記事ではドコモ光の移転事務手数料2,200円・移転工事料(エリア内11,000円/東西またぎ22,000円)、auひかりの移転初期費用(ホーム41,250円)といった公式確認値(2026-06-10時点)をもとに、更新月か否か×工事費残債の有無の4パターンで損得の分岐点をシミュレーションします。2026年6月のドコモ光・ahamo光工事料改定の影響にも触れます。

更新日: 2026-06-10

結論:「移転費用」と「解約費用−新規特典」を並べて比較する

引越し時の光回線の損得は、「移転にかかる費用」と「解約にかかる費用から新規契約の特典を引いた額」のどちらが小さいか で決まります。移転は手続きが1本で済む代わりに移転手数料と移転先の工事費がかかり、解約→新規は解約金・工事費残債のリスクがある代わりにキャッシュバックなどの新規特典を取り直せる。この構造さえ押さえれば、あとは自分の契約条件を当てはめるだけです。

  1. 移転側の費用を出す — 移転事務手数料+移転先の工事費(事業者の公式ページで確認)
  2. 解約側の費用を出す — 解約金(更新月なら0円)+工事費残債の一括精算分
  3. 新規特典を引いて比較 — 解約側の費用から新居で契約する回線のキャッシュバック・工事費実質無料分を引き、移転側と比べる

移転(継続利用)の費用構造 — 手数料+移転先の工事費

移転は「同じ契約を新住所に引き継ぐ」手続きです。費用は 移転事務手数料+移転先での工事費 の2階建てで、引越し先が同じNTT東日本(または西日本)エリア内か、東西をまたぐかで金額が変わります。ドコモ光の例を見てみましょう。

ドコモ光・ahamo光の移転費用(タイプA/B/単独・税込。NTTドコモ公式・2026-06-10確認)
費用項目金額備考
移転事務手数料2,200円移転の申込で一律発生
移転工事料(エリア内・派遣工事あり)11,000円NTT東日本内・西日本内の引越し。記載は最大額の例で、移転先の設備状況により異なる
移転工事料(エリア内・派遣工事なし)3,300円宅内工事が不要なケース
移転工事料(東西エリアまたぎ)22,000円NTT東日本⇔西日本をまたぐ引越し

つまりドコモ光のエリア内の引越しなら 2,200円+最大11,000円=13,200円程度 が移転費用の目安です(派遣工事の有無は移転先の設備で決まります)。一方、独自回線のauひかりは移転でも新居で回線を引き込み直すため、必ず再工事が発生 します。初期費用(工事費含む)はホーム41,250円・マンション33,000円(マンションはタイプにより異なる)にサービス登録料3,300円が加わりますが、移転先で同一プロバイダのまま継続する場合は 初期費用の残額分と同額を一括で割引または還元 する仕組みがあります(マンション一括型を除く・一部プロバイダ対象外。KDDI公式・2026-06-10確認)。

解約→新規の費用構造 — 解約金・残債と新規キャンペーン

解約→新規は「今の契約を解約し、新居で別の回線をゼロから契約する」選択です。出ていくお金と入ってくる特典を分けて見ていきます。

解約→新規で動くお金(2026-06-10時点の制度・公式確認値ベース)
項目金額の目安備考
旧回線の解約金0円〜月額1か月分相当更新月(解約金不要期間)なら0円。2022年7月1日以降に締結・更新した契約は改正電気通信事業法により月額1か月分相当が上限。2022年6月30日以前の旧契約は高額な場合あり(例: ドコモ光旧プラン戸建て14,300円・マンション8,800円)
工事費残債の一括精算分割払い中の残額「工事費実質無料」は分割相当額の割引であるケースが多く、満了前の解約で残債が一括請求されやすい
新規契約の事務手数料3,300円程度事業者により異なる
新規の工事費0円〜数万円「工事費実質無料」特典のある事業者なら実質負担なし(条件付き・下記注意)
新規特典(受け取る側)キャッシュバック等新規契約はキャンペーンが最も手厚い申込区分。申請月・申請方法の条件確認が必須

注意したいのは2026年6月1日に発効した ドコモ光・ahamo光の工事料改定 です。新規の屋内配線工事ありの工事料が22,000円から28,600円に上がり(+6,600円)、実質0円特典のdポイント進呈開始も利用開始の7か月後にずれました(NTTドコモ公式・2026-06-05確認)。新居でドコモ光・ahamo光を新規契約する場合は途中解約時の負担が以前より大きくなっています。詳細は ドコモ光・ahamo光 2026年6月改定の解説記事 を参照してください。

損得シミュレーション:更新月×工事費残債のマトリクス

分岐点を決める変数は実質2つ、「更新月(解約金がかからない期間)か否か」と「工事費残債が残っているか」 です。4パターンに整理すると判断の傾向が見えてきます。移転側の金額はドコモ光のエリア内引越し(2,200円+派遣工事11,000円)を例にしています。

移転 vs 解約→新規 損得マトリクス(移転費用はドコモ光エリア内の例・2026-06-10確認値)
あなたの状況移転の負担(例)解約→新規の負担判断の傾向
更新月 × 残債なし13,200円新規事務手数料3,300円程度 − 新規特典解約→新規が有利になりやすい。特典分だけプラスになる可能性も
更新月 × 残債あり13,200円(分割中の工事費は支払い継続)残債一括 + 3,300円程度 − 新規特典特典が残債を上回るかで判断
更新月以外 × 残債なし13,200円解約金(月額1か月分相当が目安)+ 3,300円程度 − 新規特典特典が解約金+手数料を上回れば解約→新規
更新月以外 × 残債あり13,200円解約金 + 残債一括 + 3,300円程度 − 新規特典移転が有利になりやすい。または更新月まで待つ

試算例を1つ。月額4,400円のマンションタイプを2022年7月以降に契約し、工事費残債が11,000円残っている人がエリア内に引越すケースで比べます(モデルケース)。

  • 移転: 移転事務手数料2,200円 + 派遣工事11,000円 = 13,200円
  • 解約→新規: 解約金4,400円(上限額の月額1か月分相当を置いた場合)+ 残債11,000円 + 新規事務手数料3,300円 = 18,700円 − 新規特典

この場合、キャッシュバック等の特典が5,500円を超えるなら解約→新規が逆転します。キャッシュバック額の大きい回線を新居で選べるなら、解約金と残債を払ってもお釣りが来るケースもあります。

第3の選択肢「事業者変更」はどこで使える?

光コラボ間の乗り換えには、工事不要で契約だけを切り替える 事業者変更 という手続きがあります。ただし事業者変更は「同じ住所で回線設備をそのまま使う」前提の制度のため、住所が変わる引越しでは原則そのまま使えず、移転または解約→新規のどちらかになります

  • 引越しを伴わない乗り換え → 事業者変更が使える。工事不要・ひかり電話の番号そのまま・空白期間が生じにくい(手順は 事業者変更ガイド を参照)
  • 引越し+回線も変えたい → 旧居の契約を解約し、新居で新規契約するのが基本ルート(本記事のシミュレーション通り)
  • 引越し後に落ち着いてから乗り換えたい → まず移転で継続し、新住所で更新月を待って事業者変更する2段構えも選択肢

「とりあえず移転して、損得は引越し後にゆっくり考える」のも合理的な判断です。光コラボ同士なら引越し後の乗り換えは工事不要で済むため、引越しと乗り換えを同時にやらないことでリスクを分散できます。

解約→新規で乗り換えるならどこ?

シミュレーションの結果「解約→新規」に傾いたら、新居で契約する回線は 新規特典の大きさと解約条件のバランス で選びます。引越しはまた起こり得るイベントなので、次の解約時に負担が小さい回線を選んでおくと同じ悩みを繰り返さずに済みます。

  • au・UQ mobileユーザー/縛りの緩さ重視GMOとくとくBB光。キャッシュバック額が業界上位水準で、縛り条件が比較的緩く解約金が抑えめ(gmobb.jp・2026-05-02確認時点)。au・UQ mobileのスマホセット割対象。キャッシュバックの申請月・申請方法は申込前に必ず公式サイトで確認してください
  • auスマホで独自回線の品質を取りたい人auひかり(NEXT)。オプション加入条件なしでキャッシュバックを受け取れ、他社解約違約金を最大3万円まで還元する特典あり(NEXT・2026-05-11確認時点)。ただし戸建てタイプは関西・東海・沖縄など提供エリア外の地域があるため、引越し先の提供エリア確認が最優先
  • じっくり比較したい人光回線おすすめランキング光回線の横並び比較 で月額・速度・セット割を一覧で確認

引越しと光回線に関するよくある質問

Q. 引越し先が今の回線の提供エリア外だったらどうなりますか?
A. 移転は選べず、解約→新規の一択になります。光コラボ(ドコモ光等)はNTT東西のエリア内なら全国広くカバーしますが、auひかりの戸建てタイプは関西・東海・沖縄などで提供されていません(2026-05-11確認時点)。引越し先住所でのエリア判定が損得計算より先です。
Q. 移転でもインターネットが使えない期間は発生しますか?
A. 発生し得ます。ドコモ光の場合、移転先の工事日は契約内容の確認後、最短でもおおむね2週間〜1か月程度かかります(繁忙期はそれ以上。NTTドコモ公式・2026-06-10確認)。引越し日が決まったらすぐ移転を申し込み、間に合わない場合はモバイル回線などのつなぎを検討してください。
Q. 工事費の残債は移転すれば消えますか?
A. 消えません。支払い中の工事費分割は移転後も継続するのが一般的で、さらに移転先の工事費が新たにかかります。例外的にauひかりは、移転先で同一プロバイダのまま継続する場合に初期費用の残額分と同額を一括で割引・還元する仕組みがあります(条件あり。KDDI公式・2026-06-10確認)。
Q. 解約金はいくらかかりますか?
A. 2022年7月1日以降に締結・更新した契約なら、改正電気通信事業法により月額1か月分相当が上限です。更新月に解約すれば0円です。ただし2022年6月30日以前の旧契約は高額な解約金が残っている場合があり(例: ドコモ光旧プラン戸建て14,300円)、契約時期の確認が重要です。
Q. 引越しと同時に別の光コラボへ事業者変更できますか?
A. 住所変更を伴う場合、事業者変更は原則そのまま使えません。引越しでは移転か解約→新規が基本です。回線を変えたい場合は旧居で解約し新居で新規契約するか、いったん移転して落ち着いてから事業者変更する2段構えになります。事業者変更の手順と費用は 事業者変更ガイド で解説しています。

まとめ:更新月と残債を確認し、3週間前までに決める

移転と解約→新規の損得は、更新月か否か × 工事費残債の有無 でほぼ決まります。更新月で残債がなければ解約→新規で特典を取り直すのが有利になりやすく、更新月以外で残債が残っているなら移転(または更新月まで待つ)が安全側です。判断材料は3つだけです。

  1. マイページで「更新月」と「工事費の分割残額」を確認する
  2. 移転費用(手数料+移転先工事費)を公式ページで確認する
  3. 新居で契約する場合の新規特典と提供エリアを確認し、両者を比較する

結論が出たら、あとは段取りです。移転・解約のどちらでも手続きは引越しの3週間前までに始めるのが安全です。電気・ガス・住所変更を含めた時系列のやることリストは 引越し時の固定費見直しチェックリスト にまとめています。